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「やけっぱちのマリア」

発行日 種類 タイトル 発行所 判型 備考
1970年04月15日号〜11月16日号 - 週刊少年チャンピオン 秋田書店 B5判 連載 -
1971年01月10日 チャンピオンコミックス やけっぱちのマリア1 秋田書店 新書判 -
1971年04月10日 チャンピオンコミックス やけっぱちのマリア2 秋田書店 新書判 -
1983年03月20日 手塚治虫漫画全集268巻 やけっぱちのマリア1 講談社 B6判 -
1983年04月20日 手塚治虫漫画全集269巻 やけっぱちのマリア2 講談社 B6判 -
1996年05月 秋田文庫 やけっぱちのマリア 秋田書店 文庫判 -

『作品内容』
第1章「おとこはつらいよ」
焼野矢八,通称「やけっぱち」。 彼は自分が妊娠したと騒ぐ。 授業中でもその話を出し,職員会議でも話題となる。 多くの教師が問題視する中で唯一秋田先生のみが理解を示す。 やけっぱちは幽霊のようなものを体内から吐き出していた。 秋田先生はやけっぱちの父親(ヒゲオヤジ)を尋ねた。 息子に気合を入れる父親は彼の部屋で「それ」を見てしまう。

第2章「エクトプラズム」
霊媒の先生のところでやけっぱちは実際にエクトプラズムを出して見せる。 秋田先生はやけっぱちは女性の愛に飢え,エクトプラズムを作り出してしまったのだろう,と父親に話す。 それならば,と出してきたのがダッチワイフだった…。
スパイダー出演(p.44)

第3章「うらめしやこんにちは」
エクトプラズムはマリアと名づけられ,ダッチワイフを自分の体とする。 その細かいしぐさの中に父親は亡くした自分の妻の姿を見る。 やけっぱちは幼かったころに見たイメージをマリアに残したのだ。 マリアはやけっぱちと同じ学校に通うが,その容姿から学生から先生たちまでとりこにしてしまう。 学園の女王然としてる雪杉みどりはそれが気に入らない。

第4章「マリアのバーベキュー」
ハイキングに出かけるやけっぱちとマリアたち。 秋田先生はそこで二人に男と女について語る。 それがわずらわしいやけっぱちはマリアにひどいことを言って,マリアはへそを曲げてもとのエクトプラズムになってしまう。 ただのダッチワイフになったマリアの体は川に流されてしまうが,やけっぱちが何とか拾い出す。 瀕死になったやけっぱちが乗った車はみどりの部下の若松がアレンジした車だった。 その先でマリアの体は火にあぶられる。 結局は二人の大暴れで若松たちはけちょんけちょんに熨されてしまう。
人の顔でヒョウタンツギ出演(p.111)

第5章「B.Gクラブ」
秋田先生の提唱したB.Gクラブ。 男女交際を教えるための会だったが,みどりの率いるタテヨコの会の圧力で男の参加者はやけっぱち一人だった。 クラブは海岸に行きキャンプファイヤーを囲むが,不良がやってきてめちゃめちゃにしていく。 やけっぱちはまたマリアを組み彼らを追い払う。 その裏ではやけっぱちを見つめるみどりの姿があった。

第6章「ユウレイはふとりすぎ」
幽霊が出るとクラブは大騒ぎ。 真相を確かめるやけっぱちとマリア。 ユウレイは昔男から突き落とされて死んだ女性だった。 その男に恨みを晴らすために成仏できなかった。 さらにユウレイはマリアの体に入り込んでしまう。 男を探し出したやけっぱちだったが,すでによぼよぼの老人だった。 さらに突き落としたのではなく過失だった。 マリアの体で抱きつくユウレイ。 しかしそのとき男は命を落としてしまう。
ヒョウタンツギ出演(p.200)

第7章「おとこの花道」
喧嘩禁止のB.Gクラブだったが,父親にどやされてやけっぱちはタテヨコの会に挑む。 ぼろぼろになったやけっぱちをみて,出かけていくマリア。 女らしくなんて無理なのか。
手塚先生出演(p.211)

第8章「番外地の花嫁」
タテヨコの会に熨されてしまったマリアは網走の刑務所に送られてしまう。 そこで死刑を待つ1313号の下に置かれ結婚式を挙げる。 やけっぱちも網走に来ていたが,刑が執行するまで我慢する約束をする。 しかし1313号はマリアの体に刺青を入れようとする。 阻止しようとする所長たちの前で大暴れをして1313号はマリアを連れて脱走する。
刑務所職員でノールス・ヌケトール(p.33),解説者で手塚先生(p.41)が出演。

第9章「脱獄の24時間」
やけっぱちはマリアを1313号から取り返すことに成功する。 しかし再び追いつかれてしまう。 熊が現れると1313号はやけっぱちに向かってマリをつれて逃げるように話す。 しばらくして見に行くと1313号は腹を食いちぎられ事切れていた。 マリアを心から愛していたのだ。 第10章「マリア受難の記」
マリアは違法のダッチワイフだといって警察に連れて行かれてしまう。 しかしそれはみどりが父親に頼んで仕組んだことだった。 みどりはマリアの背中を裂きくさやの干物やごみなどを詰め込んでしまう。 やけっぱちはマリアと再会するが自らが背中をもう一度裂き,ごみを取り出す。 その最中で野犬の群れに襲われ,マリアはボスメス犬によって埋められてしまう。 そのメス犬の目に見つめられたやけっぱちは自分の目を見ているような気になり,手が出せなくなってしまう。
アトム鬼太郎オバQが出演(p.86)

第11章「対決もあるでよ」
みどりがやけっぱちに恋していることを知った若松はやけっぱちに対決を挑む。 やけっぱちは若松に勝つが,それを見ていたみどりは彼をボス・ナンバー2にすると言い出す。 断るやけっぱちに腹を立てたみどりは子分たちをけしかける。 そのとき,あのメス犬からやけっぱちが現れる。 ぼろぼろになった自分を忘れて欲しいために犬に乗り移って自らを埋めたのだと,話す。 やけっぱちは父親にマリアを見せて直すように頼むが最低でも10万円は必要だといわれてしまう。 秋田先生に子供のための性教育の本出せばお金になるのでは,と話すやけっぱち。

第12章「バイ・バイ・マリア」
マリアはやけっぱちに自分の体を川に流して忘れて欲しいと頼む。 そのとおりにするやけっぱち。 若松はみどりのこれまでのやってきたことのすべてを教頭に報告して去っていく。 そしてみどりは学校を去り,やけっぱちは新しい彼女にめろめろだったりする。

<参考文献:チャンピオンコミックス>

『一口メモ』
いわゆる「性教育漫画」であるが、1970年8月27日には福岡県児童福祉審議会が本作を有害図書に指定するという事件も起こった。
タテヨコの会ってのはやっぱり三島由紀夫の「楯の会」からとってるんだろうな,やっぱり。

『図版使用書籍』
手塚治虫の軌跡(1992年)
手塚治虫論(1992年)
こころにアトム(1995年)
手塚治虫大全(1997年)
手塚治虫博物館:小林準治著(1998年)
手塚治虫全史(1998年)
ある日の手塚治虫(1999年)
ROCKIN'ON JAPAN4月19日増刊号 SIGHT(2003年)
フィギュア王No.129(2008年)
僕らの愛した手塚治虫2(2008年)
手塚治虫×石ノ森章太郎 マンガのちから(2013年)
手塚治虫美女画集(2014年)
僕らが愛した手塚治虫<復活編>(2016年)
手塚治虫の世界(2017年)